#6「 Core 余白」

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4Natureでは、創業当初からのサトウキビストローの販売から始まり、コミュニティーコンポストやファーマーズマーケット、さらには今年からはCSA LOOPという事業に新しく挑戦しています。
一見、関係ないようなそれぞれの事業にも一つ一つに共通した大きな目的があります。
そして、そこに至るまでにさまざまな出会いやストーリーがあります。
ここではその出会いやストーリーについてもたくさんお話していきたいと思っています。

「余白」

こんにちは!新年度が始まったかと思いきやもう月末ですね。農家さんの畑に行ってみると菜花たちが花を咲かせ春の訪れを強く感じることができました。都心では感じにくい季節の移ろいを感じることができるのも畑の魅力の一つですね。

さて、いよいよ会社の考えていることシリーズの最後です。最後は引き続き持続する仕組みに必要なもの「余白」についてです。余白の有無によってその仕組みに対して積極的に取り組むかどうかが大きく変わってくると思っています。

持続する仕組みに必要なもの

ある仕組みや組織において、提供者と受取人、運営者とメンバー、経営者と社員のように断絶した関係性があると、持続が難しくなることが多いように感じます。なぜなら、関係性が断絶されることで、受け手やメンバーはその仕組みに主体的に取り組むことができず、自分にとって都合の良いものかそうでないかの二元論になってしまうからです。その結果、当初の目的が達成されることができず、提供者や運営者が価値を提供し続けることに疲れ果てて、終わりを迎えてしまうことが多くあります。

グラデーションとコミュニケーションがあることによって生まれた新しいアイデアや挑戦を活かす場、それが余白です。もちろん、これは一定期間のみを目的としているプロジェクトなどの組織においては余白の用意がなくても何の問題もありません。むしろ、余白がないことでメンバーの意識を統一し、目的に向かって全力で駆け抜けることができるようになることもあると思います。しかし、例えば地域社会における仕組みや組織においては、取り組む問題が「良い街にする」などのように抽象的であり、様々な要因が複雑に絡み合っているため、一定期間のみで終わらせずに持続的な仕組みにする必要があります。

余白がもたらすもの

余白とは、つまり可能性だと考えています。コミュニティや組織、仕組みにおける余白とは、ある範囲や領域において、あえて空きスペースや余裕を残すことだと思っています。この余白は、様々な面で重要な役割を果たします。まず、余白は創造性を促進します。空いているスペースには、新しいアイデアや概念を考え出すための余裕があります。この余裕がなければ、すでにあるアイデアや方法に固執してしまうことにつながります。一方で、余白がある場合は、新しいアイデアを検討し試すことができます。また、余白はイノベーションを促進します。空きスペースがある場合、そこに新しいシステムやプロセスを導入する余地があります。これにより、既存の方法を改善することができます。さらに、余白はストレスを軽減します。組織やコミュニティにおいて、常に最大限のパフォーマンスを求めることは、多くの人々にとってストレスフルな状況を作り出すことにつながります。余白を残すことで、人々はより創造的であり、適切な休息をとることができます。

こういった環境が整っている仕組みや組織の中では、「提供者と受給者」の関係ではなく、誰もが主体的に活動し、健全に活躍していく可能性を感じ、自分ごと化して取り組み始めるようになると考えています。そうすることで絶えず、新しい課題を発見し、取り組み、そして解決していく仕組みや組織になっていくことができます。

負い目なくコミュニケーションを取るためにグラデーションが必要であり、コミュニケーションを取ることで組織の硬直化を防ぎ、それを実行するための余白を残しておく。これが4Natureが考える持続する仕組みに必要な3つの大きな要素です。

2022年10月のプロローグから始まり7回にわたり4Natureが事業や組織をデザインする上で大切にしている価値観についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

今後も4Natureが大切にしていることをたくさんの角度からお伝えしていきたいと思っていますので、どうぞみなさんよろしくお願いします🙏