作り手の思いを身近に感じるワークショップ

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作り手の思いを身近に感じるワークショップ。
マーケットの魅力は買い物だけではなく、その場で新しい発見や体験ができることもあります。

普段私たちが使っているモノがどのような想いや過程を経て作られてきたのかを知ることで、より一層愛着心が湧き、日々の暮らしが豊かになるのではないでしょうか。

今回は、そうしたワークショップを実施している背景や目的、様々な魅力、そしてこれまで4Natureのマーケットで出店者に行っていただいたワークショップの事例を一部ご紹介します。

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    Daisuke Suzuki

  • Text:

    Daisuke Suzuki

作り手の思いを身近に感じるワークショップ

ワークショップは、参加者が自ら手や頭を動かす体験型のイベントです。お菓子作り体験や植物の育て方、手作り雑貨の作り方などテーマに合わせた様々なワークショップが実施されています。

参加者はお店の方や専門家から直接アドバイスを受けながら、オリジナルの作品を作ったり、興味のあるテーマを実践的に学ぶことができます。時には商品の作り手自らが実施されているワークショップもあるので、作り手の思いを身近に感じ、商品が出来上がるまでの過程を知ることができる貴重な機会です。

ワークショップに必要な材料は予め準備されているので気軽に参加することができ、子供から大人まで年齢を問わず楽しめるイベントとなっています。

コミュニティマーケットとワークショップ

4Natureでは歌舞伎座 朝市(東京・東銀座)やあおいちマルシェ(東京・南青山)など東京近郊で複数のコミュニティマーケットを運営しております。

“コミュニティ”マーケットという名前の通り、お客様が出店者から買い物をするだけではなく、この場を通じて小さなコミュニティが様々に生まれていく。そして、生産者と生活者の直接的な繋がりや住民同士による地域活性化に向けたアクションなど、自律分散型社会へ向けてその輪が広がっていくことを目的としています。

このようなマーケットを作っていく上でワークショップを実施することも大切なことだと考えています。お買い物以外でその場へ訪れる理由になることももちろんですが、ワークショップに参加することで出店者や参加された方同士の緩やかな繋がりが生まれるきっかけになるからです。

これまでの社会は生産性や効率を重視しすぎたために他者との関係性が希薄になり、思いやりに欠ける言動が起きたり、いざという時に助け合うことができないなど、不安定で少し窮屈な世の中になっているように感じます。だからこそ日常の延長上で自然と広がるコミュニティの輪が求められているのではないでしょうか。

コミュニティマーケットの中で、出店者から直接商品を買い物したり、ワークショップへ参加することは、その前進に繋がると考えています。

ワークショップの様々な魅力

マーケットで実施されているワークショップには様々な魅力があります。

作り手の思いを直接感じることができる

ワークショップでは商品の作り手自らが実施されていることもございます。作り手が直接教えてくれるため、商品や料理に込められた思いや工夫を直接感じることができます。普段の買い物では中々触れることが少ないと思いますので、「なぜこの商品を作っているのか」「この活動を通して何をしたいのか」など直接伺うことのできる貴重な機会です。

新しい発見や学びがある

作り手が自ら商品を作られたり、発信をしてきた上でワークショップも実施されているので、その中身は時に個性とこだわりに溢れています。商品の魅力や背景についても知ることができるため、新しい発見や学びが多々あるはずです。

参加者同士が交流できる

ワークショップは様々なテーマで実施されているので、その中で同じワークショップに参加されている方々は同じ趣味や興味を持つ人かもしれません。参加者同士で情報や意見の交換をすることで、より貴重な発見や体験を得ることができます。

このようにワークショップに参加することで得られることは多々あります。対象の年齢やテーマも幅広く設定されているので、ご興味のあるワークショップがあった際はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

出店者による個性溢れるワークショップ

4Natureが開催しているコミュニティマーケットでも様々なご出店者にワークショップを実施していただきましたので幾つかご紹介いたします。

antiparfait「環境に優しいミツロウラップ作り」

antiparfaitさんは、オリジナルのミツロウラップ作りが体験できるワークショップを行っています。ミツロウラップとは、ミツバチの巣から得られたミツロウを布に染み込ませて作るラップです。従来のプラスチック製のラップとは違い、水洗いして繰り返し使えるので、地球にも優しいエコなラップです。antiparfaitのワークショップではお気に入りの生地を選ベるので、自分好みのミツロウラップを作ることができます。

農家さんのケトルコーン「ケトルコーンを使った工作」

農家さんのケトルコーンさんは、国内の農家から直接仕入れたケトルコーンを使い、鋳鉄釜の手作りポップコーン菓子を提供されているキッチンカーです。昔ながらの手作りでシンプルに味付けするケトルコーンは、誰が食べても「楽しい!美味しい!」と言える魅力的なお菓子です。ただ販売をするだけではなく、子どもたちが直接農家さんや農作物に触れ合える機会となるようポップコーンの芯を使った工作のワークショップも行っています。

素と和「地域の資源を使ったオーナメント作り」

素と和さんはどんな空間にも合うような、素朴で和める、シンプルな壁飾りを制作されています。時には廃材も活用するアップサイクル製品です。あおいちマルシェ(東京・南青山)に出店いただいた際は、近くの公園で子供達が自ら集めた小枝や落ち葉を使ってオリジナルのオーナメントを作るワークショップを実施していただきました。

今回は、4Natureのコミュニティマーケットでワークショップを実施している背景や様々な魅力、これまでのワークショップの事例などをご紹介いたしました。子供から大人までそれぞれに発見があると思いますので、機会があった際はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。