畑に会いに行こう|生姜
生姜って、どう育つの?
私たちが手にとる野菜は、いつも同じ姿・形・色をしていますよね。野菜が「植物」だという意識をついつい忘れてしまいがち…。「あれ、この野菜って葉っぱを食べているんだっけ?」「この野菜って根っこだったんだ!」改めて野菜と向き合ってみると、新鮮な発見がたくさん見つかります。
生姜もその一つ。生姜って、その見た目から根っこを食べていると思っていたら、なんと「茎」の部分だったんです。そもそも、「生姜の葉っぱってどんな葉っぱなんだろう?」「生姜ってどうやって育つんだろう?」と、インターネットや本で調べていくうちに、自分の目で見てみたい!気持ちがどんどんと湧き上がってきました。(生姜について調べてまとめた記事はこちら)
そうだ、生姜に会いに行こう。
皆さんも生姜がどうやって畑で育つか、気になりませんか?今回、そんな願望をCSA LOOPでもお世話になっている「楽菜ファーム」さんが叶えてくれました。神奈川県海老名市・楽菜ファームの畑へいざ、出発!
初夏に出回る「葉生姜」ならば、見たことある方が多いのではないでしょうか?「葉生姜」についているシュッとした葉っぱが、畑ではさらに成長し、想像よりもわさわさ生えていました!「新生姜」や「根生姜」として食べる場合は、葉っぱの先が黄色くなってきたら収穫のサイン。
楽菜ファームさんが生姜の植え付けをしたのは、5月。生姜が発芽するのには時間がかかるそうで、しばらくはじっと葉が生えてくるのを待ちます。夏は雑草も育つ季節。生姜の成長や収穫を邪魔しないように、こまめな雑草抜きが必要です。楽菜ファームさんの畑は、有機栽培とは思えないほど、綺麗な畑にいつも驚きます。
やっとこさ成長した生姜ですが、“霜”に弱く、収穫できる時期は育てている期間に比べてとても短いです。今年は早ければ11月中旬〜には“霜”が降りる可能性があるそう。“霜”が降りる前に全て収穫するので、今年の「新生姜」が食べられる期間も、残りあとわずか…!
楽菜ファームの栗田さんが、生姜の収穫を見せてくださいました。グッと土に足を踏ん張り、葉っぱを掴んで引っこ抜きます。土から現れた生姜の株は、私たちが普段買っている生姜の塊の何倍もの大きさ!立派な生姜の株に思わず、「わあ〜!」と感嘆の声がもれてしまいました。
農家さんは、この大きな株を洗い、使いやすい大きさに割って梱包してくれています。野菜を育てることが農家さんの仕事だと思いがちですが、私たちの手元に届くまでに、収穫して、洗って、選別して、袋に詰めて…。農家さんの取材に行く度に、見えない努力と心配りを感じます。
よくみると、下の根っこの中に色の濃い生姜がチラッと見えます。この色の濃い生姜が、“種生姜”です。手のひらに収まるほどの“種生姜”のカケラから、数倍の新しい生姜が生えています。植物のたくましさ、生命力を感じますね。
畑は秋冬野菜の準備、真っ只中!
畑は夏野菜が終わり、次の秋冬野菜の準備真っ最中。種を蒔き、苗を定植するのに、農家さんが忙しい時期です。楽菜ファームさんの畑にも、小さな苗がずらりと畑に並んでいました。大根やかぶ、みさきキャベツにスイスチャード。まだまだ数cmの苗が、ここから数ヶ月で食べられるサイズになるなんて…!
この日は、チンゲンサイの苗の定植をお手伝いしてきました。まだ2〜3cmの高さしかない、赤ちゃんチンゲンサイ。定植する畑の土に穴をあけ、苗を植えていきます。一つひとつの作業はとても単純ですが、その数は膨大です。
しゃがんで植える作業は、普段の生活では使わない体の筋力を使います。太陽の下、適度な運動と植物のおかげか、気がつくと心も体もすっきりリフレッシュ。今回は私たち数人で話しながらしていた作業を、普段は1〜2人でされていると思うと、食べる野菜のありがたみも変わります。
畑に行かないと分からない、生姜の本当の姿が見られました。また、実際に野菜の定植を体験してきました。野菜は畑で育ち、農家さんが育ててくれている。そのことは頭では分かっていますが、実際に目で見て、体験してはじめて実感できることも多いように思います。
今後も旬の野菜や果物と出会うべく畑に行ってきます。畑で見て感じたことを鮮度の良いうちにお届けしていきますので、お楽しみに。
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