お野菜手帳「コールラビ」

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今目の前にある野菜、さて、葉っぱを食べているのか根っこを食べているのか?
はたまた茎?実?私たちは毎日食べている野菜について、どれだけのことを知っているだろう?
本当はちゃんと知らない野菜のことを調べてみた。

この『お野菜手帳』を読んだら、あなたも野菜についてちょっと詳しくなれるはず。

  • Photo:

    Mana Hasegawa

  • Text:

    Mana Yamaguchi

#017 「コールラビ」

どっしりとしたカブから、ニョキニョキと葉が伸びたような見慣れない姿の野菜『コールラビ』。日本ではあまり馴染みがないが、ヨーロッパや中国の食卓には日常的にのぼるという。その見た目から「一体、どんな味?どうやって食べたらいい?」と思うが、実はクセがなくさまざまな調理に向いている多彩な野菜である。

主に食べるのは、球状に肥大した“茎”の部分!気になるお味は、甘みのあるキャベツやブロッコリーの芯、といった感じ。香りや味にクセはなく、みずみずしく、シャキシャキとした食感も魅力!

「コールラビ」について調べてみる

分類:アブラナ科>アブラナ属>ヤセイカンランの変種
英名:kohlrabi
別名:蕪甘藍(カブカンラン)、蕪玉菜(カブタマナ)




コールラビの栽培は、春に種を蒔いて初夏に収穫する栽培期間と、秋に種を蒔いて冬に収穫する栽培期間がある。冬に出回るコールラビは、秋蒔き。肥大した球状の茎部分の色は、淡い緑色と紫紅色の2種類。ただ、色がついているのは皮のみで、中身は同じクリーム色。味や食感も変わらない。


保存方法

乾燥に弱いため、保存する場合はキッチンペーパーなどで包み、冷暗所または冷蔵庫の野菜室で保存すると◎。葉がついているコールラビの場合は、葉を根元から切り落として球状の茎部分だけを保存するのがおすすめ!葉がついていると、葉に栄養がとられるだけではなく、葉から水分が蒸発しやすくなってしまう。


おいしい食べ方

コールラビはアクがないので、生のままでも美味しく食べられる。生で食べるなら、サラダがおすすめ!細切りにしたり、薄くスライスしたりして、シャキシャキの食感を楽しもう。中国では漬物やザーサイにして食べることも多いそう。葉っぱも炒めたり、スムージーの材料にしたりして美味しく食べられるので、捨てずに試してみて!

火が通りやすいコールラビは、炒めもの、煮物にしても美味しい。加熱するとホクホクとした食感も楽しめるらしく、意外にも天ぷらにして食べるレシピも発見。山芋のようなホクホクさ、とのことで次は、コールラビの天ぷらを食べてみたい!


オーガニックファーム所沢農人のコールラビ。紫紅色が鮮やかで綺麗!




illustration:Mana Hasegawa