お野菜手帳「高菜」
#022 「高菜」
おにぎりの具や漬物で食べるイメージの強い、高菜。冬が旬の高菜は、今の時期なら加工されていない新鮮な葉っぱが市場に出回る。
原産地は中央アジアと言われており、平安時代の書物に「タカナ」の文字が登場するなど、日本で食べられるようになった歴史も古い。一般的に高菜を塩で漬けて乳酸発酵させた“高菜漬け”が有名だが、“高菜漬け”は『日本三大漬け菜』の一つだ。ちなみに『日本三大漬け菜』は、高菜漬け・野沢菜漬け・広島菜漬けの3つ。
高菜について調べてみる。
分類:アブラナ科>アブラナ属>カラシナ種
英名:leaf mustard 、mustard greens
別名:大葉芥子(オオバガラシ)、大菜(オオナ)、芭蕉菜(バショウナ)など…等
高菜は畑だと1m近くにも成長する、大きな植物。高菜という名前の由来も、ここからきている。マスタードの原料にもなる「からし菜」の仲間というだけあって、高菜の葉や茎にはピリッとした辛みがある。この辛み成分は、マスタードやワサビにも多く含まれており、殺菌・抗菌効果や食欲増進効果もある!
保存方法
高菜の葉は湿らせたキッチンペーパーなどに包んで、保存袋などに入れて冷蔵保存がおすすめ。高菜漬けにした方が保存が効く。
浅漬けだと2日、本漬けであれば2週間ほど。冷凍すればさらに長く保存できるが、いずれも常温ではなく冷蔵保存が良い。
美味しい食べ方
高菜の若菜であれば、生食でサラダなどにしても食べられる。だが、さっと湯がくか痛めた方が栄養がとれ、漬物にするとさらに水分が抜け栄養がギュッと凝縮される。
細かく刻んだ高菜漬けは、高菜炒めやチャーハン、そのままご飯に混ぜても使える万能なご飯のおとも!高菜漬けの葉をそのまま広げておにぎりを包んだ「めはりずし」もある。他にも、この時期美味しい水炊きに入れたり、明太子と一緒に漬け込んだ「高菜明太」も美味しい!
illustration:Mana Hasegawa