お野菜手帳「秋野菜・番外編(クリ・エリンギ)」

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今目の前にある野菜、さて、葉っぱを食べているのか根っこを食べているのか?
はたまた茎?実?私たちは毎日食べている野菜について、どれだけのことを知っているだろう?
本当はちゃんと知らない野菜のことを調べてみた。

この『お野菜手帳』を読んだら、あなたも野菜についてちょっと詳しくなれるはず。

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    Mana Hasegawa

#016 『秋野菜 番外編』

秋の気配がしてきたかと思えば、夏を感じるほど暑かったり、急に冷え込んできたり。なかなか、季節に体がついていきづらい日が続きますね。今月は「秋野菜」特集。正確には野菜ではないけれど、秋の味覚として今回はクリとエリンギを紹介!

エントリーNo.5 「栗(くり)」

焼き栗に栗ご飯。ホクホクの食感と自然な甘みで、食べ始めたら止まらない栗。栗は木になるため、分類上は野菜ではなく“果物”に分類される。この栗の木には雌花と雄花があり、雌花が受粉すると実をつける。

栗といえば!なイガイガの中には、栗が3つ入っていて、真ん中の栗が一番ふっくらとしている。この「3つ栗」が一般的な品種だが、1つのイガイガに大きな栗が1つ入っている品種も生産されている。

分類:ブナ目>ブナ科>クリ属
英名:chestnut(チェスナット)
別名:シバグリ・ヤマグリ

私たちが普段食べている栗の部分は、果物でいうと“種”にあたる。栗の収穫ができるのは、9〜10月。果物のように木になっている栗を収穫するのではなく、地面に落ちたイガイガから、中の栗を拾っていく。虫に食べられた栗は白いブツブツがあったり、底が黒くなったりする。美味しい栗は、濃い茶色でふっくら張りと光沢があるのが特徴。もう栗拾いの時期は過ぎてしまったけれど、来年の秋こそ!季節を楽しみに待ちたい。

エントリーNo.6「エリンギ」

コリコリとした食感と、クセのない味からどんな料理とも相性の良いエリンギ!いつもの料理にプラスするだけで、ボリュームアップもしてくれる、あると頼もしいキノコ。キノコといえば、しいたけのように原木から生えているイメージが強いが、日本のエリンギは全て人工栽培。エリンギウムという植物から生えることから、「エリンギ」と呼ばれるようになったそう。

育て方は、菌床栽培といって、瓶の中に土やふすま、オガクズ・米ぬかなどが詰まった瓶に、エリンギの菌を植え付けていく。栽培がスタートしたのは、1990年代に入ってから。思っていたよりも最近、食卓に並ぶようになったキノコなのだ。

分類:ハラタケ目>ヒラタケ科>ヒラタケ属
英名:king trumpet mushroom(キングトランペットマッシュルーム)
別名:カオリヒラタケ、ミヤマシメジ

調べてみると、家でエリンギを育てられるキットが販売されていた。エリンギの好きな温度と湿度に保つと、2〜4週間で収穫できるそう。一見何もない土のような培地から、ポコポコとエリンギが生えてくるのを観察するのも楽しそうだ!



illustration:Mana Hasegawa