お野菜手帳「ナス特集④(とろーり旨なす・白丸茄子)」
#012 「ナス特集④」
今月は越渕農園と楽菜ファームで育てている『ナス』を大集合!『ナス』にもたくさんの品種があり、長いもの、丸いもの、紫色に白色…。その色、形も実にユニーク!品種によって、味やおすすめの料理も少しずつ変わる。その特徴もぜひ紹介していきたい!ナス特集も4回目。今回は『白ナス』に注目して2種類ピックアップ!
エントリーNo.5「とろーり旨なす」
長さ15〜20cm、楕円形でずんぐりした形の「とろーり旨ナス(トローリウマナス)」。紫色がお決まりのナスだが、こちらは皮が真っ白。一般的に『白ナス』と呼ばれるナスは、皮の色が淡い緑色の品種も含まれるが、「とろーり旨ナス」は真っ白!その真っ白さは、皮だけではなく、果肉も白色だ。皮は通常の白ナスよりもやわらかく、切ると中の果肉は緻密で水分が多い。
その見た目だけではなく、食感や味にも特徴がある。加熱するとねっとり、とろーり。元々は「揚げてトルコ」という名前で種が販売されていたが、食感がダイレクトに伝わってほしい、ということから「とろーり旨ナス」に改名された。
一般的な紫色のナスだと、色移りしたり色が抜けたりするが、白ナスなら彩りが綺麗なままだ。とろーり食感を堪能するのなら、焼いたり蒸したり、油であげる加熱調理がおすすめ。天ぷらにすると食感が面白いそうなので、ぜひ試してみたい!加熱してナスのディップ、果肉だけ角切りにして麻婆茄子に。白ナスでつくる麻婆茄子は、まるで麻婆豆腐のような見た目になりそう!
栽培期間(越渕農園)
苗の定植:4/22
エントリーNo.6「白丸茄子(シロマルナス)」
首が太く、長卵形の「白丸茄子」。皮は淡い緑色でツヤがある『白ナス』の一種。太さもあって、手にのせるとずっしりとした重みを感じる。ヘタがやや大きめで、皮も一般的なナスに比べると固め。ただ、果肉が特にやわらかく、煮物に適しているナス。アクが少ないので、火を通さずに生でも食べられるのが特徴!サラダに入れても楽しめる。
白ナスは切ったまま放置すると変色しやすいので、5分ほど海水につけておくと防げる。片目の皮はピーラーで剥いたり、縞目に剥いたりすると気にならなくなる。さらに、果肉は火が通りやすいように格子に切り込みを入れて焼くと、白ナスの特徴的なクリーミーで優しい口当たりを楽しめる!
輪切りにして焼くと、トロトロ。オリーブオイルにお塩でも、ニンニクの効いたソースをかければ、まるでステーキ!お肉じゃないのに、お肉のような満足感を味わえる。
栽培期間(楽菜ファーム)
種蒔き:3月
苗の定植:5月(GW頃)
収穫:6月下旬〜9月下旬
8月は『ナス』特集!
個性豊かな『ナス』の世界。お近くのスーパーや八百屋さんで見かけたら、ぜひ試してみてください!自分の好きなナス探しも面白そうですね。いよいよ毎週の水曜日でラスト!ぜひお楽しみに。
illustration:Mana Hasegawa