お野菜手帳「ナス特集⑤(ごちそうなす・マー坊)」

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今目の前にある野菜、さて、葉っぱを食べているのか根っこを食べているのか?
はたまた茎?実?私たちは毎日食べている野菜について、どれだけのことを知っているだろう?
本当はちゃんと知らない野菜のことを調べてみた。
取り上げる野菜は、CSA LOOPで受け取った越渕農園の野菜の中から毎月ピックアップ。
この『お野菜手帳』を読んだら、あなたも野菜についてちょっと詳しくなれるはず。

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    Mana Hasegawa

  • Text:

    Mana Hasegawa

#013 「ナス特集⑤」

今月は越渕農園と楽菜ファームで育てている『ナス』を大集合!『ナス』にもたくさんの品種があり、長いもの、丸いもの、紫色に白色…。その色、形も実にユニーク!品種によって、味やおすすめの料理も少しずつ変わる。その特徴もぜひ紹介していきたい。ナス特集もいよいよ今回でラスト!

エントリーNo.7「ごちそうなす」

サイズは卵より一回り大きいくらい。小ぶりで丸みが可愛らしい「ごちそうなす」は、水ナスの品種のひとつ。水ナスらしく、果肉は水分をたっぷりと含んでいてジューシー。採れたての「ごちそうなす」を手で潰すと、水が滴るとか!

味は、甘みが強く皮も果肉もやわらかいのが特徴。ジューシーさは、まるでフルーツのような瑞々しさ、と表現されることも。アクが少ないので、火を通さずとも美味しくいただける。なので、ナスの浅漬けにぴったり!他のナスと違って、サラダに入れても良し◎。他のナスに比べてヘタのトゲが強いため、収穫や料理の際はお気をつけあれ!

他のナスよりも小ぶり。色もナスらしい紫色で名前も可愛い「ごちそうなす」(写真:越渕農園)

栽培期間(越渕農園)
苗の定植:5/1

エントリーNo.8「マー坊」

ナスといえば、ずんぐりとしたフォルムが印象的だが「マー坊」は一味違う!ニョロニョロと伸びた形はまるで、ヘビのよう。それもそのはず。どうやら、ヘビナスという中国でポピュラーな種類のナスを品種改良してできたらしい。

長細く、色は赤みの強い紫色が特徴。元は中国でよく食べられているナスとだけあって、油との相性は抜群!名前の通り、麻婆茄子は間違いない。トロッとやわらかさもありながら、ナスの食感も残るちょうど良い塩梅。火を通すと色が抜けて茶色っぽくなるので、鮮やかさを残したい場合は、油で揚げてから調理するなど一手間加えると色を残せる。

ニョキニョキと伸びる様子は、植物というよりは動物的なイメージ(写真:越渕農園)

栽培期間(越渕農園)
苗の定植:5/1

「秋ナス」にも注目!

今月のお野菜手帳は、『ナス』にフィーチャーして特集してみた。同じ品種でここまで形や色に個性が出るなんて!料理に合わせてナスを変えてみたり、色々なナスを食べ比べしてみるのも面白いのでおすすめ。

夏野菜のイメージの強いナスだが、「秋ナス」も実は美味しい!9〜10月頃に収穫されるナスは、「秋ナス」と呼ばれている。夏に収穫されるナスよりも、昼夜の寒暖差、穏やかな日の光の中で育つので、水分を多く含み、甘みや旨みが強いらしい。ナス好きの皆さん、一緒に秋ナスも楽しもう!

越渕農園さんの記事はこちら
楽菜ファームさんのはこちら




illustration:Mana Hasegawa