保存食のすゝめ|『はちみつ漬け』で夏をスキップ

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「保存食」には、食材を美味しく食べる知恵や工夫が詰まっています。
料理を楽しむことは、季節や旬を楽しむこと。無駄なく美味しく食べること、食べられるように工夫することは、
豊かな食卓に繋がるのではないかと思うのです。

暑い夏に『はちみつ』?
実は『はちみつ』には抗菌作用があり、傷みやすい食材を長持ちさせる力を持っている。それだけじゃない。
疲れた体に素早くエネルギーを届けるパワーも持っている。
夏だからこそ『はちみつ』を生活に取り入れてみよう。心も体も軽やかに、夏をスキップ!

『はちみつ』の魅力

なんとなく体に良いといわれる『はちみつ』。一体何が体に良いの?まずは、『はちみつ』の優れた5つのパワーを紹介!

1.疲れがとれる

激しい運動などをすると、血糖値が下がる。はちみつの主成分は、ブドウ糖と果糖。このブドウ糖は、体にいち早く吸収される。砂糖とは違い、はちみつは糖がそのままの形で吸収されるため、消化に負担がかからず、素早くエネルギーを補給できる。

2.優れた抗菌と殺菌効果

はちみつは腐ることがないという。その上、菌を殺す作用も持っている。その秘訣は、はちみつは水分が約20%しかなく、粘度が高いこと。生物は粘度が高い液体の中では増殖できないため、はちみつにもし細菌が入っても死滅してしまう!

3.お腹に優しい

はちみつの中には、オリゴ糖が含まれている。このオリゴ糖は、善玉菌のえさになる。つまり、はちみつを摂ると、腸内の善玉菌が増え、お通じがよくなるのだ!さらに、はちみつには弱った粘膜を保護する働きがある。体が弱っている時でも、胃腸に負担をかけずに消化できる。

4.綺麗の味方

はちみつの中の果糖成分には、保湿性がある。パックやリップクリームに活用すれば、水分を肌に閉じ込めてくれる。また、砂糖に比べてカロリーも低く、糖質も少ない。はちみつ1さじ=砂糖2さじの甘さともいわれている。砂糖を控えたい、けど甘いものを食べたい!そんな人におすすめの甘味料。

5.血圧を下げる

はちみつに含まれるアセチルコリンは、血中のコレステロールを除去してくれる力がある。また、はちみつに含まれるカリウムは血圧を下げ、安定させる効果がある。

※1歳未満の乳児にはちみつは与えないこと!腸内環境が未熟なため、「乳児ボツリヌス症」を発症する危険性がある

『はちみつ』をつくる『ミツバチ』について知る

はちみつを集めるミツバチと人は、古くから関係がある。養蜂がはじまったのは古代エジプト時代ともいわれ、人が巣からはちみつをとっている姿が1万年前の壁画で描かれている。

そして、ミツバチの恩恵ははちみつだけではない。野菜や果物が食べられるのも、ハチが花粉を花から花へとせっせと移動してくれるから。そんな“はたらき者”のミツバチが、どうやってはちみつを作っているのか?ミツバチの生態からはちみつを紐解いてみよう!

役割分担バッチリのミツバチ社会

ミツバチの巣では、女王バチ、はたらきバチ、雄バチが暮らしている。一つの巣に数万匹のハチが暮らしており、それぞれ役割を持っている。

・女王バチ

寿命は3〜4年。1つの巣に女王バチは1匹だけ。女王バチの仕事は、卵を産むこと。巣に暮らしているはたらきバチや雄バチは、みんな女王バチの子どもか、女王バチの兄や姉。

・はたらきバチ

寿命は6週間ほど。1つの巣に数万匹ほどいる。花粉を集めたり、巣を大きくしたり、女王バチのお世話や卵・幼虫のお世話とはたらき者。仕事の役割分担は、生まれた日数によって決まっている。大人になりたての時は、女王バチのお世話からスタート。さまざまな仕事を経て、先輩になったはたらきバチが巣の外にでて、蜜や花粉を集める。はちみつをつくるのは、まだ若い後輩のはたらきバチ。出来上がったはちみつは、巣にいるみんなの食料になる。

・雄バチ

はたらきバチよりも大きく、刺し針を持っていない。数は数百から数千匹。蜜を集めることはせず、はたらきバチに食事のお世話をしてもらっている。繁殖の季節になると巣の外に飛び出し、飛んでくる女王バチと出会う機会を待つ。交尾すると寿命を終える。

『はちみつ』はミツバチの体の中でつくられる

はたらきバチは花の蜜を集めると、体の中にある蜜胃(みつい)という袋にためる。30分ほど蜜を集めると、ミツバチの蜜胃がいっぱいになる。蜜胃がいっぱいになったミツバチは巣に戻り、巣で待っている若いはたらきバチに口うつしでわたしていく。

これですぐにはちみつになる訳ではなく、舌で水分を蒸発させ、また蜜胃に戻すことを繰り返しながら、薄かった花の蜜をどんどん濃くしていく。ちなみに、はたらきバチ1匹が生涯で集められるはちみつは、ティースプーン1杯ほど、と言われている。

8の字ダンスで花の場所を知らせる

ミツバチはコミュニケーション能力に優れている。蜜がたくさんとれる花の場所を見つけると、仲間に知らせて、同じ場所を目指して飛んでいく。花のある場所は、“8の字ダンス”で知らせる。ダンスの角度で花の方角を、何回8の字を描くかで花との距離を、おしりの振る激しさで、蜜や花粉の量を表している。

ミツバチは、良い蜜を出す花があると、一定期間はその花だけを集めにいくという習性を持っている。そのほうが“一匹ずつバラバラに蜜を集めるよりも効率的”だということを知っているのだ。はちみつは採れる花によって味も色もまったく違う。単花はちみつとは、主に1種類の花から採れたはちみつのことをさす。花ごとのはちみつを採れる理由は、このミツバチの習性にある。

『ブルーベリーのはちみつ漬け』のつくり方

はたらきバチの恩恵をありがたくいただきつつ、生活に『はちみつ』を取り入れてみよう!そのまま、ヨーグルトや料理に活用するのはもちろん、その抗菌・殺菌効果も生かして『はちみつ漬け』に挑戦してみるのはどうだろう!旬の野菜やフルーツを『はちみつ漬け』にすれば、美味しく素早く、元気をチャージできる。
『はちみつ漬け』は、果物やナッツ、ドライフルーツなど相性の良い食材がたくさん!トマトやダイコン、ニンジンといった野菜とも相性◎


今回は、6月下旬〜8月が旬の『ブルーベリー』を使って『はちみつ漬け』を仕込んで行こう!

はちみつの量は、漬けた食材が浸かるくらい。ブルーベリーは生果でも冷凍でも可能。仕込んだら、翌日以降で完成する手軽さも嬉しいポイント!はちみつに漬けると、数時間で食材の持つ水分が出てくる。綺麗なスプーンでかき混ぜ、冷蔵庫で1日ほどなじませたら完成!

完成後は冷蔵庫で保管し、2週間を目安に食べ切るのがおすすめ。

『はちみつ漬け』を美味しく活用しよう!

はちみつは料理で大活躍!しっとりと仕上げたり、お肉を柔らかくしたり、つやや照りを出したりするのにも活用できる。『ブルーベリーのはちみつ漬け』は、ヨーグルトやパンにジャムの代わりに使ってみよう!ジャムとはまた違った甘み、はちみつの風味も感じながら、ブルーベリーの酸味とフレッシュさも味わえる。

ジャムよりもさらっとしているので、炭酸水で割ればお手軽ジュースに。いつもの朝食に、いつものおやつにプラスするだけで、また違った美味しさを発見できるはず!

いつもの朝食にプラスするだけでも、美味しい!楽しい!

何のお花の蜜かで味が変わるはちみつ。自分の好きな味を見つけるもよし、はちみつに何を漬けるかを探求するもよし。あなた好みの組み合わせやレシピを探してみては!


『ブルーベリーのはちみつ漬け』一緒にしてみませんか?

『ブルーベリーのはちみつ漬け』のワークショップを開催します!
COMMON FIELD MARCHEにも参加いただいているの「湘南Berry」さんのブルーベリーを使用。さらに、今回は「Bee-Concierge」さんから3種類のはちみつをご用意いただきました。3種類のはちみつを味見していただき、お好きな味のはちみつでブルーベリーのはちみつ漬けを仕込めますよ!

梅シロップ×はちみつのウェルカムドリンクを飲みながら、芝生の広場で一緒に『はちみつ漬け』に挑戦してみませんか?皆さまとお会いできるのを楽しみにしております!

※お子様でもご参加いただけます
※はちみつは、1歳未満の乳児には与えないで下さい

【開催日時】
・7/8(土)
14:00~14:30 (〜5名)
・7/9 (日)
14:00~14:30 (〜5名)
※事前予約制・各回先着順

【料金】
参加費:1,500円(税込)
※225mlガラス瓶、はちみつ、ブルーベリーの代金が含まれております。
支払い方法:現地支払い・現金のみ

【場所】
COMMON FIELD たまプラーザ(COMMON FIELD MARCHE内)
住所:神奈川県横浜市青葉区美しが丘1丁目7−7 東急百貨店たまプラーザ店 3F

7/8 ワークショップ詳細・予約ページはこちら
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参考本
科学のアルバム・かがやくいのち4 ミツバチ 花に集まる昆虫/藤丸篤夫
庭で飼うはじめてのみつばち/中村純