お野菜手帳「秋野菜①(かぼちゃ・さつまいも)」

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今目の前にある野菜、さて、葉っぱを食べているのか根っこを食べているのか?
はたまた茎?実?私たちは毎日食べている野菜について、どれだけのことを知っているだろう?
本当はちゃんと知らない野菜のことを調べてみた。

この『お野菜手帳』を読んだら、あなたも野菜についてちょっと詳しくなれるはず。

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    Mana Hasegawa

#014 『秋野菜①』

秋の気配がしてきたかと思えば、夏を感じるほど暑かったり、急に冷え込んできたり。なかなか、季節に体がついていきづらい日が続きますね。今月は「秋野菜」特集!秋は、ホクホク、ほっこりするような野菜ばかり。野菜の旬を知って、心もお腹もまるごと季節を楽しもう!


エントリーNo.1「南瓜(かぼちゃ)」

秋の気配が漂う10月。街にかぼちゃの装飾が施されると、いよいよハロウィンの季節。ハロウィンといえば!な、かぼちゃの皮をくり抜いてつくられたお化けの顔は“ジャックオランタン”と呼ばれている。
ジャックオランタンに使われるのは、「ペポ種」の観賞用のかぼちゃが多いが、ズッキーニやそうめんかぼちゃ(金糸瓜)も「ペポ種」のかぼちゃ。意外だけど、ズッキーニはかぼちゃの仲間なのだ。

ハロウィンの影響か、かぼちゃの旬は秋のイメージだが、収穫は7〜8月の夏。しかし、かぼちゃは収穫してからすぐに食べるよりも、数ヶ月追熟させた方が美味しくなる。だから、かぼちゃが最も美味しくなるのは秋から冬にかけて。追熟させることで水分が抜け、よりホクホク、より甘くなる。

分類:ウリ目>ウリ科>カボチャ属
英名:squash(スクワッシュ)、pumpkin(パンプキン)
別名:南京(ナンキン)、ボウブラ、唐茄子(トウナス)

「冬至にかぼちゃを食べる」という風習が日本にある。由来は諸説あるが、栄養豊富なかぼちゃを食べて、これから迎える厳しい冬を元気に乗り越えよう!という意味が込められている。2023年の冬至は、12月22日。1年で一番昼が短い日。かぼちゃ入りのシチュー、かぼちゃの煮物、かぼちゃコロッケにパンプキンプリン…。さあ、12月22日は何を食べよう?

エントリーNo.2「薩摩芋(さつまいも)」

土の中から掘り起こすさつまいも。その正体は、肥大化した“根っこ”の部分。さつまいもをよく観察すると、ひょろひょろの細い根がついている。この“ひげ根”で土の中の栄養を吸収し、タンクのように栄養を貯めている部分が、私たちの食べている「さつまいも」なのだ。

「芋栗南京(いもくりなんきん)」という言葉を聞いたことはあるだろうか?食欲の秋になると美味しくなる、食べたくなる、そんなさつまいも、栗、かぼちゃを表したこの言葉。実は、江戸時代からある言葉なんだとか!
諸説あるが、「芝居蒟蒻芋蛸南瓜(しばい・こんにゃく・いも・たこ・かぼちゃ)」という江戸時代の女性が好きなものを語呂よく並べた言葉が元になっているそう。そう考えると、江戸時代から女性の好きなものはあまり変わっていないのかも!?

分類:ナス目>ヒルガオ科>サツマイモ属
英名:sweet potato(スウィートポテト)
別名:唐芋(からいも)、甘藷(かんしょ)

さつまいもも、かぼちゃ同様に数ヶ月追熟させることでより美味しくなる野菜。夏から秋までに収穫し、食べごろのさつまいもが出回り始めるのは10〜1月。品種によっても、皮の色、実の色、食感や甘さがさまざま。ほくほく、ねっとり、しっとり…。お気に入りのさつまいも探しも楽しそうだ!




illustration:Mana Hasegawa