お野菜手帳「芽キャベツ」
#024 「芽キャベツ」
スープやソテー、お皿の中にちょこんと存在するだけでなぜかお洒落に見えてくる『芽キャベツ』。どうして野菜が小さいだけで、こんなにも可愛らしく見えるのか?まったく不思議である。
小さくてコロコロとした芽キャベツだが、ただ単にキャベツを小さいうちに収穫した野菜ではない。キャベツの仲間だが一般的なキャベツとは違う種類の野菜で、葉の根本の“わき芽”が結球した部分を収穫して食べている。その数、1株に50〜60個!芽キャベツが株に実っている姿は、また違った植物の面白さを感じる。
芽キャベツについて調べてみる。
分類:アブラナ科>アブラナ属>ヤセイカンラン種
英名:Brussels sprouts(ブリュッセル・スプラウト)
別名:子持ち甘藍(コモチカンラン)、姫甘藍(ヒメカンラン)
キャベツの原産は地中海沿岸だが、芽キャベツはベルギー産。日本には明治時代に渡ったとされるが、当時はあまり栽培が普及しなかった。高温と湿気に弱いため、旬は12月〜3月頃。それ以外の季節ではあまり出回らないため、旬を感じやすい野菜なのかもしれない。
保存方法
すぐに食べられそうであれば、保存袋に入れて野菜室に保管。1週間ほどは保存が可能だ。大量に手に入った場合は、固めに下茹でし冷凍保存がおすすめ!下茹でする場合は、半分に切らずに丸ごと茹でると、水っぽくなりづらい。
粗熱をとってから、小分けにして冷蔵庫で保存。スープや煮込み料理であれば、冷凍のままでも使える!
美味しい食べ方
一口サイズではあるものの、味には甘みとキャベツなどのアブラナ科らしいほろ苦さもある。ソテーやシチューなどのスープや煮込み料理に使われることが多い。その場合は、芯に切れ目を入れる一手間が重要!火の通りもよくなり、味もよくしみこむ。
コロコロの見た目を生かして、そのままフライにしても美味しい。さっと茹でて、サラダや和え物なんかとも相性◎
illustration:Mana Hasegawa